RENO AIR RACE 2006
00 INTRODUCTION OF "RENO AIR RACE"




前書き

そもそも私が「リノ・エアレース」の存在を知ったのは
今を去る事30年以上前の小学生のとき
「Uコン技術」(とっくの昔に廃刊...(^_^;) )
という雑誌の記事を読んだのが初めてでした。

それ以来、リノの話題を耳にするたび
「一度行ってみたいなァ...」
とボ〜ッと思ってはいたのですが...

今年、

突然思い立って観戦しに行く事にしちゃいました!
多くの航空マニアやリノ・エアレースのマニアの方々と違って
リノ・エアレースについて多くの事を、私は全然知らないままでしたが
子供のころからのあこがれ、
その気持ちが一番の原動力になって観戦ツアーに申し込みをしたワケです。

そして帰国後早1ヶ月、
7千枚を超える大量の写真の整理を終えて
このサイトを立ち上げる事を決心した私の
今の気持ちは...


「絶対、また行くぞ!」

この一言です!



このイベントは私が想像していたより、
はるかに楽しく、
はるかにおおらかで
会場全体に日本で開催されるイベントとは
全く違う雰囲気が漂っていたのです!

その魅力は言葉で説明しきれるものではありませんが
ツアーで同行されたある方が
「リノは一度来ると必ず通うようになる!」
そうおっしゃっていたのが正に実感です!

いろいろな事を各ページでコメントして行こうと思いますが
ここでは「リノ・エアレース」
というイベントについて、全くご存知ない方のために
ちょっと説明をしてみたいと思います。
(あ〜、前置き長!m(_ _)m)


・そもそも、「リノ エアレース」って何?

毎年9月に米国ネバダ州のリノという町にある
「ステッド エアポート」という地方空港を
丸々一週間借り切って行われる飛行機のレースイベントです。
1964年から始まって2006年は第43回。
(この間開催が中止になったのは
あの旅客機テロが起こった2001年のみ)
要は
「飛行機好きが集まって飛行機でレースをしちゃおう!」
というイベントなのですが、
全米を始め世界中から飛行機マニアが山ほど集まり
その数はおよそ20万人以上と言われています。

このリノエアレースが他のイベントと異なっているのは
運営が全てボランティアで行われている、という事。
どこかの企業が宣伝目的で主催しているイベントではありません!
そのためでしょうか、
制限最低高度は12m(!)
最速クラスではレシプロ機が時速800km以上で覇を競う
という、日本的常識では考えられない
正に「ブッ飛んだ」イベントなのですが、
開場の雰囲気は終止リラックスムード、
何ともおおらか〜な雰囲気が漂ったイベントでした。


・どんな飛行機がレースをするの?

何と言っても目玉は最速クラスの
「アン・リミテッド」
レシプロエンジンでプロペラ回して飛ぶ飛行機だったら何でもOK!
という、正に制限無しと言って良いクラスです。
(2005年から機体重量4500ポンド以上、という制限が一つ増えました)
このクラスの主力となっているのは
第2次大戦、及びその直後の
戦闘機、攻撃機をベースに改造して作り上げられたレーサー達で
P−51、コルセア、グラマンF6Fと言った
日本でも馴染み深い飛行機をベースにして作り上げられたレーサーが
多数参加しています。
その他のクラスとして
・フォーミュラ1
・バイプレーン(複葉機)
・T−6
・スポーツ
・ジェット

のクラスがあり、
それぞれのクラスのレギュレーションにマッチした機体が参加しています。
(このレギュレーションについては私、全く無知ですm(_ _)m
詳しくはリノ エアレース公式HPを見て下さい)



・どんなレースをするの?

様々なクラス分けをされた機体がレースをするワケですが、
レースの開始は先導機(パスファインダーとかPP、ペースプレーンと言います)の後ろを
横一線に並んで飛行場に進入し、先導機が急上昇したらレース開始!
飛行場の空域の中にほぼ楕円形に配置されたパイロンをまわるコース
(一周約3〜8.5マイル、クラスによって異なる)
を規定の周回数まわって
一番最初にホームパイロンの前を通過した機体が勝ち!

見ていていつ地面に接触するかわからないほど
恐ろしく低い高度で飛行する機体も多く見られます!
周回コースは観客席から全て見渡す事ができますが、
観客席の真っ正面に設けられたホームパイロンまでの距離はおよそ300m、
パイロンで設けられたコースの内側、
すなわちホームパイロンの向こうを飛んだら
パイロンカットのペナルティが課せられてしまうので
観客席の前を通過する時、
飛行機は観客から300mよりも近い距離をブッ飛ぶワケです!
アンリミテッドクラスの機体などはフルチューンされて
3500馬力とも4000馬力とも言われるエンジンを全開でブン回しているので、
目の前を通過する時はマジで大気の震えが身体に伝わってきます!
目と鼻の先とも感じられるほどの近距離を観客の目線の高さで、
車のF−1の倍以上早いスピードでレースを競う!
それ故に
リノ・エアレースのアンリミテッドクラスは「世界最速のレース」
と呼ばれています。




・レースの他には何かあるの?

レースウイーク中は各クラスのレースが予選から行われるので
朝8時から夕方5時までの間に10以上のレースがありますが
木曜日以降はレースの間に様々なアトラクションフライトが行われます。
どれをとっても見応えのあるものばかりで
退屈するヒマは全くありませんでした!
また、会場には観客席に平行に多数の大型スピーカーが贅沢に配置され、
終日解説のアナウンスや曲が素晴らしい音響で流されていました。
隣近所に日本人が同席して日本語で会話していても、
この音を聞いているだけで
いかにもアメリカという雰囲気にドップリつかる事が出来ます。

2006年のアトラクションには下記のようなものがありました。

・ウエルカム セレモニー
 その名の通りのセレモニーですが
 アメリカ国家が斉唱され、(その間は観客も起立して帽子を脱ぎます)
 上空をF−15がサイレント・パスしたり、輸送機から落下傘降下が行われたりしました。
 日本のイベントで何か式典のような物が行われるときは私、
 不謹慎ながら退屈する事が多いのですが
 このセレモニーの雰囲気はいかにもアメリカらしく、
 非常に新鮮なものでした。
 
・アメリカ空軍、海軍機の展示飛行
 F−15やFA−18が日本では考えられないほど近距離、低高度で飛行、
 裸眼視力0.6以下の私が裸眼でパイロットのヘルメットの動きを視認出来るほど近かった!
 その他第2次大戦中の機体から現用機まで、4機で編隊を組んでパスしたりナドナド、盛りだくさん!
 飛行展示終了したパイロットが着陸してタキシング中に手を振ってたり、
 終止サービス精神旺盛な展示飛行でした。
 

・アクロバット競技用機、複葉機によるアクロバット飛行
 プロペラ機によるアクロバット飛行は全部で3つほどありましたが
 ド派手なスモークを引きながら、曲に合わせながら、
 はたまたアクロバット競技で行うフライトを見せてくれたりと
 見事にショーアップされてました。

・飛んでいる飛行機の上で人間がダンスをしちゃう「WING WALKER」
 昔は航空ショーと言えばこれだったそうで。
 私も何回か写真や映像で見た事はありましたが、
 初めて生で見るとやはりビックリしました!
 「アンタ、命が惜しく無いんかい!?」ってな事をやっちゃうのが
 女性だったとあってこれまた二度ビックリでした!

・Ken Pietsch氏のコミカルフライト
 黄色い「パイパー・カブ」という飛行機そっくりの飛行機
 (ワン・オフのスペシャルビルド機だそうです)
 で行われるんですが、走ってる車の上に着陸しちゃったり、
 その車の上から離陸しちゃったりします!
 正に大暴れ!って感じで連日大人気!
 私は写真撮るのもそっちのけで楽しんじゃいました。

・アメリカ空軍アクロバットチーム サンダーバーズ
 木曜日から日曜日の4日間連続で飛行展示が行われ、
 私は金曜日から3日連続で堪能しました(^^)ノ
 これまた恐ろしく低くて近い!
 写真を撮る場合、望遠は200oもあれば充分迫力のあるカットがバンバン狙えます!

このように飛行機が飛ぶだけでも目一杯スケジュールが組まれています。


・飛行機が飛ぶ以外は何か無いの?

地上の展示として大きく分けて2つの展示が行われてました
この2つの展示場を見てまわるだけでも、充分丸一日かかります。

・レストア機のコンテストである「ヘリテージ トロフィー」参加機の展示
 贅沢な話ですが、
 リノに行ったらP−51なんかは見飽きちゃうのです。
 「またP−51が飛んでる〜...」なんて感じた時には
 このヘリテージトロフィーの展示場に行くと
 クラッシック機から第二次大戦直後ぐらいの機体まで、
 写真や映画で見た事があるような色んな飛行機を
 間近に見る事が出来て、飛行機好きとしては実に楽しい!
 まるでミュージアムを見学しているような気分に浸れました。

・陸、海、空軍の地上展示
 何と!
 置いてある飛行機にペタペタ触っちゃえます!(^^)ノ
 私はA−10の30oバルカンの砲身に指突っ込んで中を触って来ました(笑)
 他にもF−16、FA−18、AV−8、F−5E AGGRESSOR COLOR、
 その他モロモロ、小は.50口径機銃弾から大はC−130まで!
 全部見放題!写真撮り放題!さわり放題ナデ放題!
 飛行機好きならハナのシタがビロ〜ン!と延びる事請け合い!

・更にスゴイのがピットエリア!(必見!)
 別料金でピットの入場券(と言うか、リストバンド、BOXシート席には付いています)を購入すれば
 レースに参加している機体が駐機しているピットエリアの中に入れちゃいます!
 ロープを張ってある所にはもちろん入れませんが、
 バイプレーンやスポーツクラスの機体などは
 駐機、整備している機体のすぐ側で写真を撮らせてもらったり、
 チームのクルーと話が出来たりしちゃいました!
 (カタコトの英語で頑張ってきました!)
 普通、日本で何かのレースともなったら
 参加しているマシンの整備をしている近くをウロウロするだなんて、
 雰囲気だけでも近寄りがたくてとても考えられませんが、
 このリノエアレースに参加している皆さんは、
 何とフランクでおおらかな事か!

 エンジンカウルを外した機体のエンジンの写真を
 長身の米国人が撮っていたのを見て、
 私も写真を撮りたくて
 カメラを持ち上げてメクラ打ちで写真を撮ろうとしていたら
 「これに乗れよ!」
 って脚立に昇らせてくれたり、
 撮影に邪魔になったプロペラをちょっと触ったら
 ピカピカのプロペラに指紋が付いちゃって
 慌ててハンカチで拭いたら
 「サンキュー!ボーイ!」
 ってニコニコしながら言われちゃったり。

 一番驚いたのは
 フェンスの側で写真を撮っていたら
 目の前でフェンスにへばりついていた身長2m近い、
 どこかのチームクルーとおぼしき人、
 一生懸命無線を使ってレースの状況を報告していたんですが、
 私のカメラのシャッター音が聞こえたらしく、いきなり振り向いて
 「オオ、写真撮るのか!?オレの前に出なよ!」
 って自分の立ってたスペースを譲ってくれたんです!
 撮り終えてお礼を言うと
 「どんな写真が撮れたんだ?オオ!スゴイじゃないか!」
 って私の写真を見ながらその場でワイワイと盛り上がっちゃったり!
 
 その他にも書ききれないくらい色んな事がい〜っぱい!!!

 もう、
 何て言うんですか、
 レースで覇を競う人々が集まっている、
 戦場のような場所のはずなのに、
 「お前、飛行機好きなんだろ〜? オレもスキなんだよ〜!(^^)」
 って雰囲気があふれてるんです!

 このピットエリアの雰囲気を感じるだけでも
 リノエアレースに行く値打ち充分!

 私はピットエリアをうろついてすっかり
 リノ エアレースのとりこになっちゃいました(^^;)




ああ〜、本文長!
m(_ _)m



次のページからいよいよ写真の展示です。
完成したら全部で900枚を超える予定、
よろしくおつき合い下さい!



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